家族や友人から「バス運転手はやめとけ」と言われたことはありませんか。
確かにバス運転手は、長時間の運転や不規則な勤務など、肉体的・精神的な負担が伴う仕事です。
しかし、地域の交通インフラに貢献する仕事であり、すべてのケースでそう言えるわけではありません。
本記事では「バス運転手はやめておけ」と言われる理由を解説します。やりがいや向いている人も紹介しているため、バス運転手の仕事に興味がある方はぜひ最後まで読んでみてください。

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「バス運転手はやめとけ」と言われる6つの理由

「バス運転手はやめとけ」と言われる主な理由は、以下の6つです。
- 交通事故を起こすリスクと常に隣り合わせになるため
- 休日が少なく体力的にきついと感じやすいため
- 一般車・乗客からのクレーム対応で疲弊する可能性があるため
- 勤務時間が不規則(シフト制)で生活リズムが崩れやすいため
- 好きなタイミングでトイレ休憩に行きづらいため
- 拘束時間が長く身体への負担が大きいため
マイナスなイメージを持たれている理由を理解し、自分に合う職業かどうか判断しましょう。
交通事故を起こすリスクと常に隣り合わせになるため
バス運転手は交通事故を起こしたり、巻き込まれたりするリスクと常に隣り合わせの状態です。
バスは大型車両であり、普通車とは運転間隔や求められる運転技術が異なります。そのため、周囲の状況に細心の注意を払いながら運転する必要があります。
たとえば、死角を確認しないままカーブを曲がった場合、歩行者を巻き込む大きな事故につながりかねません。
実際に、令和4年12月4日に静岡県浜松市の高速道路を走行中の大型バスが、ハンドル操作を適切に行えず事故を起こした事例があります。(参照:事業用自動車事故調査委員会|事業用自動車事故調査報告書)
安全運転で乗客を目的地まで運ぶには、常に高い集中力が求められるため「やめとけ」と言われている傾向にあります。
休日が少なく体力的にきついと感じやすいため
休日の少なさを理由に「やめておけ」と言われている可能性があります。
バス運転手の休日は、週休2日制のシフト制が基本です。休日が全くないわけではありませんが、土日休みではないため連休を取りづらい傾向があるのが実情です。
特に観光バスや高速バスの運転手は、旅行シーズンや連休の稼働が増えるため、連続勤務が続く場合もあります。
土日休みや大型連休が欲しい方にとっては、シフト制の働き方がマイナスに見えてしまい「やめとけ」と思われています。
一般車・乗客からのクレーム対応で疲弊する可能性があるため
一般車や乗客からのクレーム対応で精神的な負担を感じ、仕事にマイナスのイメージを持つ人がいます。
運転手は運転に集中しなければならない一方で、周囲の車からクラクションを鳴らされたり、停車位置に不満を示されたりすることがあります。
また、乗客から「ICカードが使えない」「停車が急すぎる」といった、理不尽なクレームを言われることも少なくありません。
2021年に全日本交通運輸産業労働組合協議会が行った調査では、直近2年以内に利用者から迷惑行為を受けたと回答したバス事業者は、全体の54.3%です。
とくにSNSやインターネット上で誹謗中傷を受ける事例は多発しており、精神的な負担を感じる運転手もいます。
参照:全日本交通運輸産業労働組合協議会|【簡易版】悪質クレームアンケート調査
勤務時間が不規則(シフト制)で生活リズムが崩れやすいため
前述のとおり、バス運転手はシフト制で働くため、生活リズムが崩れやすい傾向があります。
バスは早朝から夜間にかけて行われるため、シフト制での勤務が基本です。たとえば、早朝勤務なら朝5時から13時、遅番勤務なら15時~24時といった働き方になります。
始発や深夜便を担当すれば、早朝出勤や夜遅くに帰宅する日々が続く可能性もゼロではありません。
不規則な生活は体内時計が乱れやすくなるため、大変だと感じる人もいます。
好きなタイミングでトイレ休憩に行きづらいため
バス運転手は、好きなタイミングでトイレ休憩に行きづらい職業です。運行中はダイヤ通りに走行する必要があるため、急に停車して休憩を取ることは基本的にできません。
高速バスであれば、パーキングエリアでの休憩が可能です。しかし、路線バスでは次の便に遅れが生じるため、運行中にトイレに行きたくなっても基本的には我慢する必要があります。
当日の食事や水分補給のペースなどに気を配らなければならないため「やめとけ」と言われています。
拘束時間が長く身体への負担が大きいため
拘束時間が長いのも、やめておけと言われる理由の一つです。
バス運転手の1日の拘束時間は、国によって13時間以内(上限15時間以内)と決められています。たとえば、始業時間が8時だった場合、終業が21時もしくは23時になる日もあります。
14時間以上働く日は週3日までと決まっているものの、長時間勤務が続けば体力的にも辛い状況となります。
参照:厚生労働省|バス運転手の労働時間等の改善基準のポイント
「バス運転手はやめとけ」は間違い?代表的な3つのやりがい

バスの運転手は乗客の移動を支えており、なくてはならない職業です。
主なやりがいは、以下の3つです。
ネガティブな意見だけに目を向けるのではなく、やりがいを理解した上で求人に応募すべきか判断しましょう。
運転技術が向上して専門性を高められる
バス運転手になることで、大型車両を安全に運行するための高度な運転技術を身につけられます。
バスは車体が大きく死角が多いため、普通車の運転よりも細心の注意を払って走行しなければなりません。仕事を通して車両感覚や危険予測能力などが鍛えられ、プロドライバーとしての専門性を高められます。
経験を積んでキャリアアップすれば、運転手としての価値を認められ、さらに大きなやりがいを感じられる可能性があります。
地域や社会に貢献できる
地域の交通インフラを支える職業として、地域・社会に貢献できます。
たとえば路線バスは、通勤・通学・買い物など日々の移動に欠かせない移動手段です。高速バス、観光バスであれば、観光地や遠方への移動を支える役割を果たします。
観光バスは、移動中の体験が旅の思い出として心に残りやすく、乗客に特別な時間を提供できるのが魅力です。
運転業務を通して社会貢献を実感しながら働ける点は、運転手ならではのやりがいといえます。
お客さまからの感謝の言葉で前向きになれる
お客さまから感謝の言葉を直接いただけるのも、バス運転手の魅力の一つです。
バス運転手は、降車時に「ありがとう」「助かりました」などと感謝の言葉をかけられることも多いです。
感謝されることで達成感や充実感を感じ、仕事のモチベーションが高まる人もいます。
運転中は人の命を預かる責任が伴いますが、人と人とのつながりを実感しながら働けるため、日々やりがいを感じられる職業です。
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バス運転手に就職・転職するメリット
バス運転手に就職・転職することで得られるメリットは、以下の通りです。
希望条件と照らし合わせながら、就職・転職先の選択肢として検討してみてください。
残業が少なく自由時間を確保しやすい
バス運転手は、残業が少なくプライベートの時間を確保しやすい職業です。
運行スケジュールは基本的にダイヤで管理されるため、時間通りに勤務を終えられるケースが多くあります。運転業務は仕事を家に持ち帰れないため、ワークライフバランスの整った働き方が可能です。
ただし、道路の渋滞やトラブル対応などによって残業が発生する可能性があります。残業時間は企業によって異なるため、求人や面接で確認しましょう。
【2024年4月以降】バス運転手の改善基準告示によって長時間労働は抑制されている
2024年4月に施行された「改善基準告示」により、バス運転手の長時間労働は抑制されています。
改善基準告示は、バス運転手やトラックなど運転業務を主とする労働者の労働時間を適正化する目的で制定されたものです。
制定後、バス運転手の拘束時間は年間・月間・週単位で厳格に管理されるようになりました。
労働時間に関する主な変更内容は、以下の通りです。
拘束時間の区分 | 改正前(2024年3月31日まで | 改正後(2024年4月1日まで) | 貸し切り・乗合バス乗務者の |
---|---|---|---|
1年・52週 | 3,380時間以内 | 3,300時間以内 | 3,400時間以内 |
1カ月 | 4週平均1週間65時間以内 | 281時間以内 | 294時間以内 |
4週平均1週 | 65時間以内 | 65時間以内 | 68時間以内 |
このように従来よりも長時間労働が抑制され、勤務時間の長さは改善されつつあります。採用している勤務区分や労働時間の管理方法は会社によって異なるため、面接時に確認しておきましょう。
ただし、貸し切り・乗合バス乗務者は、例外として残業時間が長めに設定されています。運行形態や業務内容を考慮した基準のため、自分の働き方や体力面を踏まえて判断しましょう。
人間関係に振り回されずに働ける
人間関係に振り回されずに働ける点もメリットです。乗務中は基本的に一人で運転するため、自分のペースで業務に集中しやすい傾向があります。
同僚や上司、整備士などとの連携は必要ですが、常に誰かと顔を合わせる環境ではありません。人付き合いが苦手な方、一人で業務を進めたい人におすすめの職業です。
ただし、観光バスや高速バスでは、安全確保のために2名体制で乗務する場合があります。人員配置や業務の進め方は会社によって異なるため、面接時に質問して働き方のイメージを広げておきましょう。
ノルマに対するストレスがない
バス運転手には、営業職のような売上ノルマや契約目標がありません。運行スケジュール通りに走行し、乗客を安全に送り届けることが第一であるため、営業ノルマがない企業がほとんどです。
数字を追うプレッシャーがない分、業務に集中しやすい傾向があります。そのため、コツコツと働いて成果を出したい方におすすめです。
定年後も働きやすい
バス運転手は、定年後も経験を活かして働き続けやすい職業です。再雇用制度を導入している企業や、シニア向けの求人を積極的に募集しているバス会社も多くあります。
バスの運転技術は、年齢問わずその人のスキルとして評価されるケースが多いです。
長く安定して働きたい方、定年後の収入を確保したい方は、セカンドキャリアとして良い選択肢といえます。
バス運転手に向いている人の特徴

バス運転手に興味がある方の中には「自分はこの業界でやっていけるだろうか」と不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
バスの運転手は、以下のような人におすすめの職業です。
就職・転職後に後悔しないよう、自分の性格や生活スタイル、価値観と照らし合わせて確認してみましょう。
車の運転が好きで楽しさを感じられる人
普段から車をよく運転しており、その時間を楽しめる人はバス運転手に向いています。
バス運転手の仕事は、長時間の運転がメインです。そのため、長時間運転が苦手な人は日々の業務が精神的な負担となってしまう可能性があります。
運転が好きな人であれば、長時間の運転を楽しみながら仕事ができます。
スケジュール・時間の管理が得意な人
スケジュール管理や時間管理が得意な人は、バス運転手として活躍できます。
バスの運行スケジュールは、ダイヤによって細かく決められています。運転手は乗客が時間通りに目的地に到着できるよう、常に先を見越して行動しなければなりません。
普段から時間を意識して行動している人であれば、ダイヤに沿った運行がスムーズにでき、遅延のリスクを抑えられます。
お客さま第一で働ける人
お客さま第一で働ける人は、バス運転手として長く活躍できる可能性があります。
運転手の仕事は、安全運転で乗客を目的地まで送り届けるだけではありません。乗客が快適に利用できる環境をつくるのも大切な仕事です。
たとえば、路線バスでは停車時の丁寧なアナウンスや、時間通りの運行を意識した走行が求められます。
常にお客さまの立場に立って周囲を見渡せる人は、乗客の命を預かる使命感を持ちながら働けます。
乗客に寄り添った対応を心がければ、感謝の言葉をいただく機会が増え、仕事のやりがいを感じられるはずです。
体力や健康に自信がある人
体力や健康に自信がある人もバス運転手に向いています。
バスの運転手は、長時間座ったままの運転や不規則な勤務が続く職業です。そのため、体力や健康に自信がない人は、疲労や体調不良で業務に支障が出る可能性があります。
普段から健康管理をしっかり行い、生活習慣を整えられる人は、安定したパフォーマンスを維持しやすいため長く働きやすいです。
バス運転手に向いている人の特徴は、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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バス運転手の転職で失敗しない求人探しのコツ3選
バス運転手への転職を成功させるには、求人票や条件面だけで判断せず、自分の適性に合うかどうか慎重に判断する必要があります。
求人を探す際は、以下のポイントを意識しましょう。
入社後にミスマッチが起きないよう、事前に求人探しのコツを確認しておきましょう。
応募先の会社を徹底的にリサーチする
応募先企業の情報は、徹底的にリサーチしましょう。
具体的には、企業の採用ページや口コミサイトで業務内容や勤務体制、給与、福利厚生の内容などを確認します。加えて経営状況や企業文化、社員の定着率まで調べると、長期的に働きやすい環境か判断しやすくなります。
また、SNSなどを活用して会社のリアルな情報を集めるのも良い方法です。
企業のリサーチが足りないと、入社後にギャップが生じて早期退職につながる可能性があるため注意が必要です。幅広い媒体から多角的に情報を集め、自分に合った会社かどうか確認しましょう。
「研修制度」の充実度を確認する
応募先を選ぶ際は、研修制度がどの程度整っているかも確認しましょう。
バスを運転するには、大型二種免許が必要です。とくに未経験者でドライバー業界に入る場合、免許取得の支援制度の有無やサポート体制は、長く働く上で大切なポイントです。
また、研修内容や期間、指導体制も事前に把握しておきましょう。運転技術だけでなく、接客マナーや緊急時の対応方法など、業務に必要な知識を学べる環境が整っているか確認する必要があります。
募集要項に明記されていない場合は、面接時に質問して入社後のイメージを膨らませましょう。
実際に働いている人の声を聞く
働き方の解像度を上げるためにも、現役バス運転手や経験者の声を聞いてみましょう。
募集要項や説明会では、勤務時間や研修内容など基本的な情報を得られます。しかし、実際の職場の雰囲気や日々の働き方、業務量などは外からは見えにくい部分です。
こうしたリアルな情報の確認は、入社後のミスマッチを防ぐ上で欠かせません。口コミサイトやSNSなどを確認し、実際に働いている人の声を聞いてみましょう。
説明会などで現役バス運転手の社員がいれば、直接質問してみるのも良い方法です。
「バス運転手はやめとけ」に関するよくある質問
「バス運転手は恥ずかしい」と聞きますが本当ですか?
バス運転手は、決して恥ずかしい仕事ではありません。地域の交通インフラ、人々の移動を支えており、社会貢献度の高い仕事です。
「恥ずかしい」と言われている背景には、体力的にハードな業務やシフト制の不規則な働き方が関係している可能性があります。
こうした要素は人によっては「大変」と感じますが、すべての人に当てはまるわけではありません。周りの意見に流されず、自分で業界・企業研究を進めて応募すべきかどうか判断しましょう。
バス運転手は年収1,000万円ほど稼げますか?
結論として、バス運転手で年収1,000万円を稼ぐのは難しい可能性があります。
厚生労働省の調査によると、路線バス・観光バスの平均年収はどちらも461.1万円です。
ただし、あくまで平均年収であるため、実際の年収は企業によって異なります。運行管理者などの管理業務に就いたり、インセンティブを重視している会社に入社したりすれば、年収1,000万になる可能性があります。
労働条件をしっかり確認し、希望年収に達しているかチェックしましょう。
バス運転手に向いていない人の特徴は何ですか?
バスに向いていない人の特徴は、以下の通りです。
- 時間管理が苦手な人
- 車酔いしやすい人
- 長時間の運転がストレスになる人
- トラブル時の対応でパニックになりやすい人
- 土日休み・大型連休を求める人
- 運転に自信がない人 など
これらに当てはまる場合、日々の業務で負担を感じやすく、長く続けるのが難しくなる可能性があります。
ただし、完全に「向いていない」と断言できないため、応募前に仕事内容や勤務条件を確認し、自分の適性と照らし合わせて判断しましょう。
まとめ|「バス運転手はやめとけ」の真意が気になるならまずは求人をチェック!
「バス運転手はやめておけ」と言われがちですが、すべてのケースに当てはまるわけではありません。
ワークライフバランスを保ちやすい、お客さまから感謝される機会が多いなど、やりがいのある魅力的な職業です。運転が好きでお客さま第一の姿勢で働ける人であれば、長く活躍できる可能性があります。
まずは求人を確認し、自分に合った職業かどうか判断しましょう。
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