日本の物流を支えるトラックドライバーは、長時間労働や収入の不安定さなど様々な課題に直面しています。特に近年は人手不足や燃料費高騰、働き方改革の推進など、ドライバーを取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。
そこで本記事では、トラック運転手として現役で働く20~60代の男女78名を対象に収入状況や労働環境に関するアンケート調査を実施しました。
【調査概要】
- 調査対象:78名の男女
- 年齢層:20代~60代
- 調査方法:インターネットアンケート調査
- 実施期間:2025年3月10日~2025年3月25日

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【調査概要】今回のアンケートに回答したトラックドライバーの基本属性
▼年齢
- 20代、30代、40代、50代、60代
▼性別
- 男性、女性、その他
▼雇用形態
- 正社員、契約社員、派遣社員、個人事業主(フリーランス)、その他
今回調査した母集団の年齢・性別・雇用形態割合

今回の調査では30代のトラック運転手が全体の46.15%と最も多く、若手から中堅ドライバーが中心となっていることが明らかになりました。現在のトラック運転手は30〜40代の男性正社員が中心である一方で、女性ドライバーの進出も進んでいることがうかがえます。
雇用形態については、正社員が75.64%(59人)と圧倒的多数を占めており、この結果からは、安定した雇用形態での就労が主流であることがわかります。
※注意
厚生労働省のHP内で公表されている「トラック運転者の労働時間等に係る実態調査事業 報告書」の統計データに基づいた年齢や性別の分布は以下の通りです。
▼年齢
- 40歳未満:17.6%
- 40代:34.3%
- 50代:33.8%
- 60歳以上:14.0%
※無回答:0.2%
▼性別
- 男性:94.8%
- 女性:3.2%
※無回答:1.0%
▼雇用形態
- 正規雇用者:95.7%
- それ以外:3.9%
※無回答:0.5%
今回のアンケートに回答したトラックドライバーの母集団とは割合が異なるので、ご留意ください。
【質問①】トラック運転手としての経験年数を教えてください。
- 1年未満
- 1~3年
- 4~9年
- 10年以上

トラック運転手としての経験年数は「1~3年」が最も多く、全体の約40%を占めていることが明らかになりました。
近年はトラック運転手の平均年齢は上昇傾向(※)にあり、若手ドライバーの確保・育成が業界全体の課題となっていますが、この結果からは、近年新たに業界に参入したドライバーが多数存在する一方で、経験年数による層の厚みにばらつきがあることがわかります。
※国土交通省「トラック運送業の現状等について」
【質問②】1日の走行距離と月間稼働日数はどのくらいですか?
▼走行距離
- 100km未満
- 100~199km
- 200~299km
- 300~399km
- 400km以上
▼稼働日数
- 10日未満
- 10~14日
- 15~19日
- 20~24日
- 25日以上

トラック運転手の1日の平均走行距離は「100~299km」の範囲に集中しており、稼働日数は「20~24日」が最も多いことが明らかになりました。この結果から、多くのドライバーが中距離輸送を中心に、一般的なサラリーマンと同程度の月間稼働日数で勤務していることがわかります。
本調査からも分かるように長距離輸送を担うドライバーの不足が深刻(※)とされており、そうした業界の状況を反映していると考えられます。
※国土交通省「トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)」
【質問③】現在の月収はどのくらいですか?
- 15万円未満
- 15~19万円
- 20~24万円
- 25~29万円
- 30~34万円
- 35万円以上
「20〜29万円」が最多!経験による収入差も

トラック運転手の月収は「20~29万円」の範囲に集中しており、全体の61.54%を占めていることが明らかになりました。
この結果を経験年数別に分析すると、経験年数が長くなるにつれて月収も上昇する傾向が見られました。
1年未満 | 1~3年 | 4~9年 | 10年以上 | |
---|---|---|---|---|
15万円未満 | 50.00%(8人) | 3.23%(1人) | 4.17%(1人) | 0%(0人) |
15~19万円 | 6.25%(1人) | 19.35%(6人) | 12.50%(3人) | 0%(0人) |
20~24万円 | 31.25%(5人) | 35.48%(11人) | 25.00%(6人) | 28.57%(2人) |
25~29万円 | 12.50%(2人) | 35.48%(11人) | 37.50%(9人) | 28.57%(2人) |
30~34万円 | 0%(0人) | 3.23%(1人) | 12.50%(3人) | 42.86%(3人) |
35万円以上 | 0%(0人) | 3.23%(1人) | 8.33%(2人) | 0%(0人) |
特に、「4~9年」の経験を持つドライバーでは「25~29万円」の層が最も多く、「10年以上」の経験者では「30万円以上」の割合が他の経験年数層と比較して高くなっています。
しかし国内の平均月収が男性で約41万円(※1)とされている中、トラック運転手の平均月収は約35万円とされており(※2)、平均を下回っているのが現状です。
※1国土交通省「全年齢平均給与額(平均月額)」
※2国土交通省「自動車運送事業の働き方改革について」
「距離が増えると収入が上がる」と回答した人も約6割以上!
走行距離と月収の関係については、「走行距離が増えると月収が上がる」と感じているドライバーが60.26%(47人)にのぼることが明らかになりました。
回答 | 割合 | 人数 |
---|---|---|
ある程度は上がる | 56.41% | 44人 |
ほとんど変わらない | 35.90% | 28人 |
かなり上がる | 3.85% | 3人 |
よくわからない | 3.85% | 3人 |
下がることもある | 0% | 0人 |
また、走行距離別の月収データを分析すると、実際に走行距離と収入には相関関係があることが数字からも確認できます。
走行距離 | 100km未満 | 100~199km | 200~299㎞ | 300~399㎞ | 400㎞以上 |
---|---|---|---|---|---|
15万円未満 | 36.36%(8人) | 3.85%(1人) | 4.00%(1人) | 0%(0人) | 0%(0人) |
15~19万円 | 13.64%(3人) | 11.54%(3人) | 16.00%(4人) | 0%(0人) | 0%(0人) |
20~24万円 | 40.91%(9人) | 34.62%(9人) | 16.00%(4人) | 33.33%(1人) | 50.00%(1人) |
25~29万円 | 9.09%(2人) | 38.46%(10人) | 48.00%(12人) | 0%(0人) | 0%(0人) |
30~34万円 | 0%(0人) | 7.69%(2人) | 12.00%(3人) | 66.67%(2人) | 0%(0人) |
35万円以上 | 0%(0人) | 3.85%(1人) | 4.00%(1人) | 0%(0人) | 50.00%(1人) |
1日の走行距離が「100km未満」のドライバーでは月収「15万円未満」の割合が36.36%と高いのに対し、「200~299km」では「25~29万円」が48.00%と最も多くなっています。さらに、「300km以上」のドライバーでは「30万円以上」の割合が60.00%を超えており、走行距離が長いほど月収が上がる傾向が明確に表れています。
特に300km以上の長距離を担当するドライバーは収入面でもメリットがあることが確認できたと同時に、収入形態(固定給、歩合制など)によって、この関係性の強さには個人差があることも示唆されています。
【質問④】現在の収入についてどのように感じていますか?
- 満足している
- 満足していない
- どちらともいえない
満足・不満足がほぼ同率!給与体系による違いも

トラック運転手の収入満足度は「満足している」が41.03%(32人)、「満足していない」が39.74%(31人)とほぼ同率であり、「どちらともいえない」という回答が19.23%(15人)という結果になりました。産業全体として人材不足が指摘されるトラック業界において、収入面での評価が二分されていることが明らかになっています。
給与体系別の満足度
給与体系 | 満足している | 満足していない | どちらともいえない |
---|---|---|---|
固定給のみ | 46.15%(12人) | 46.15%(12人) | 7.69%(2人) |
固定給+走行距離などの歩合制 | 44.44%(16人) | 33.33%(12人) | 22.22%(8人) |
完全歩合制(走行距離・件数など) | 36.36%(4人) | 45.45%(5人) | 18.18%(2人) |
時給制 | 0%(0人) | 40.00%(2人) | 60.00%(3人) |
給与体系別にみると、「固定給のみ」と「固定給+歩合制」のドライバーは満足度が約45%と、「完全歩合制」や「時給制」と比較して高い傾向にありました。これは、安定性と成果への報酬のバランスが取れた給与体系が、ドライバーの満足度向上につながっていることを示唆しています。
不満に感じている人の主な負担は「収入が安定しない」こと
収入に不満を感じているトラック運転手の主な負担は、「収入が安定しない」「荷待ちや待機時間が長い」「休憩が取りにくい」などであることが明らかになりました。
収入満足度別の負担に感じている点
負担内容 | 満足している | 満足していない | どちらともいえない |
---|---|---|---|
拘束時間が長い | 10人 | 11人 | 10人 |
収入が安定しない | 6人 | 13人 | 4人 |
睡眠時間が確保できない | 8人 | 6人 | 2人 |
荷待ちや待機時間が長い | 3人 | 13人 | 3人 |
休憩が取りにくい | 7人 | 12人 | 2人 |
健康面の不安 | 5人 | 5人 | 3人 |
特にない | 6人 | 2人 | 0人 |
収入に満足しているドライバーでも「拘束時間が長い」「睡眠時間が確保できない」などの負担を感じている割合が比較的高いことが挙げられます。一方、収入に不満を感じているドライバーでは、「収入が安定しない」「荷待ちや待機時間が長い」など、収入に直接影響する要素への不満が目立ちます。
トラック運転手の労働環境改善において「荷待ち時間の削減」「適正な運賃・料金の収受」が重要課題(※)とされており、今回の調査結果もこれらの課題を裏付けるものとなっています。
※国土交通省「トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)」
【質問⑤】業務効率化や収入アップに役立つサービスへの関心はありますか?
- はい
- いいえ

トラック運転手の約9割が業務効率化や収入アップに役立つ支援サービスに関心を示していることが明らかになりました。この高い関心度は、現状の業務における課題意識や収入向上への意欲の高さを反映していると考えられます。
特に、収入の安定化に直結するサービスは、多くのドライバーから支持される可能性が高いと言えるでしょう。
条件が合えば新しい働き方を取り入れる意欲があるドライバーが多数存在することを示しています。
トラック運転手で収入アップの可能性を見出すならDriveX!
本調査では、トラック運転手の約6割が「走行距離に応じて収入が上がる」と実感している一方で、「収入の安定性」や「荷待ち時間」に関する不満も多いことが今回の調査で明らかになりました。
こうした状況の中、業務効率化や収入アップにつながるサービスへの関心は全体の87.18%と非常に高く、「条件次第では検討したい」「ぜひ利用してみたい」という前向きな回答が合計84.61%に達しています。
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【DriveXの特徴】
- 貨物・送迎・配送など多種多様なドライバー求人情報
- 地域×給与×雇用形態など希望条件で選べる
DriveXは、今回の調査で明らかになったドライバーの課題を解消に導くための解決策の1つと言えるでしょう。
運送業界で高収入・収入の安定化を目指したい方は、ぜひ以下で希望の条件に合った自分に適した働き方を見つけてみてください。
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